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2020年2月28日金曜日。

この日、子供たちはありえないくらい大きな荷物を学校から持たされて帰ってきた。

校舎から運動場をはさんで対面した位置に留守家庭の建物がある。

下校した子供たちは運動場を突っ切って留守家に帰ってくる。

いつもは走って帰ってくる子供たちが、その日は大きな荷物のせいでヨタヨタしながら一生懸命帰ってきた。

歩くのも精一杯なのに、それでも急ごうと時々できるだけの小走りをしながら

「せ~んせ~い、おもたーい!」

と、半笑いで必死な顔で。

私達も思った以上の出来事に戸惑いながら、せめて近くまで来た子の荷物を代わりに持って運んであげるしかなかった。

荷物は学校に置いてある「自分の物」で、3月から突然休校になるため急きょ持ち帰ることになったものだ。春休みまでまだ半月以上あって、みんな休みが近くなってから少しずつ持って帰るつもりをしていたものばかり。

それが前日にいきなり「3月から休校にします」という決定がなされて、週末と月末が重なった2月28日に「持って帰ります」になったのだ。

大人も子供も大混乱だった。

1、2年生は学校から配布されたB2サイズの不織布の巨大トートバッグに、それぞれの荷物を入れて帰ってきた。1年生の小柄な子は自分の体くらいの荷物になって、地面に引きずりそうになくらいだった。

授業の進捗や、個人の管理の違いもあって、コンパクトな荷物の子もあったが、みんなの2倍くらいの荷物の子もいた。なんでも置いておいたり、持ち帰るのを後回しにしていた子だ。性格が出るなあ・・・などと、こんな時でもそんなことを思いながら、とりあえず荷物の置き場所を作らなければ子供たちが過ごす場所もなくなりそうな勢いで、子供と大荷物がどんどん帰ってきていた。

大変なことになったな・・・

この先のことは、この時は考えられなかった。

でも「大変なことになった」というのは肌感覚でわかった。

子供たちが自分で持ち帰るには無理がある、自分の体と同じかそれ以上の大荷物を持ち帰り、中には泣きながら帰ってくる子もいた。

荷物が重いからではない、今日突然担任の先生とお別れすることになってしまったクラスの子だ。

先生の中には移動する予定の先生もいて、先生は春休みに入るまでの間に最後の仕上げをして、みんなにお別れを告げて、みんなも先生にお別れの手紙とか用意していて、それからお別れする予定だっただろう。

そういう心の準備とか、準備をしながら過ごす時間が気持ちの整理になりながら、次へとスムーズに進む・・・つもりだっただろう。

だけど何の用意もなく月末の前日に休校が決まったため、移動する先生とのお別れは突然やってきたのだ。

「今日で学校は終わりです。明日から学校は休校になりますが、週末なので来週の月曜日からお休みになります。なので荷物は全部、今日持って帰って下さい」

これだけでも驚きなのに、そのうえ「先生とも今日でお別れです。」と言われたら驚きが心の中にあふれかえって、おさまりきれない子は泣いてしまうだろう。


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